ルールを守る

学校でのルール、お友だちと遊ぶときのルールなど、集団生活において様々な場面でルールや約束ごとがあります。

目に見えないルールを子どもが理解することは、大人が想像する以上に難しいこと。とりわけ、特性のある子は、言葉での説明を理解したり、周りの様子を見て自然と学んでいったりすることが苦手です。

「ルールを守ろう」と伝えても簡単に身につくものではありません。

子どもが好きな遊びの中にルールが必要な場面を組み込み、楽しく体験できる環境を作って、ルールが身につくための練習をすることが大切です。

そもそも、「どんなルールか」「そもそもルールとは何か」がわかっていないことがあります。〝わかっていない″にもレベルがあるので、その子の理解度に応じて丁寧に関わることが必要です。

手を洗うときに順番抜かしをしてしまう場合は、ルールを理解できていない以前に、相手を認識できていないことも考えられます。自分と同じように「手を早く洗いたい」と思って列に並んでいるお友だちの思いや存在そのものに意識が向いていないので、本人は割り込んだという自覚がないのです。

ルールを身につけるためには、「ルールを守ったらいいことがあった」という経験を積み重ねることも大切です。

「おもちゃの片付けをしたら、先生と鬼ごっこをする約束をした。片付けをした後、約束通り先生と鬼ごっこができた」といったように、大人が子どもに対して約束を守る姿を見せることも大切です。このような経験が、「ルールや約束は守るもの」という理解につながっていくのです。

「ルールを守ったら楽しく遊べた/いいことがあった」という経験ができるよう、普段から意識して練習をしていきたいです。

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