発達障害と知的障害

療育や福祉の現場でよく聞く「発達障害」「知的障害」という言葉。

どちらも学習や社会的なスキルの困難を抱える人々を指しますが、それぞれに異なる特徴があります。

1、発達障害

発達障害とは、脳の発達過程において問題が生じたり、特定の機能がうまく働かない状態を指します。代表的なものとして、注意欠如・多動性障害(ADHD)、自閉症スペクトラム障害(ASD)、学習障害(LD)などがあります。言語能力や社会的な相互作用、注意力、学習、情緒のコントロールなどに困難さを抱えることがありますが、一般的な知能の水準は保たれている場合もあります。

・人間関係やコミュニケーションに困難を抱えることがあります。

・注意力や集中力を維持するのが難しかったり、飛び飛びの注意力や多動性が見られることがあります。

・柔軟性やルーティンの変更への適応が難しいことがあります。

・特定のものへのこだわりが強く、それに没頭する傾向があります。

2. 知的障害

知的障害は、知的能力の発達が遅いか、制限されている状態を指します。これにより、学習や日常生活のスキルに制約が生じます。知的障害は、IQ(知能指数)の測定で判断され、一般的にIQが70以下の範囲にある人々を指します。

・学習や理解、思考、問題解決に遅れや難しさが見られます。

・コミュニケーションや社会的スキルの習得に困難を抱えることがあります。

・日常生活のスキル(自己ケアや独立生活のスキル)にも制約があります。

ちなみに…

IQの基準値は100とされていて、平均値は90~100ほどです。最近ではIQが130以上で先天的に高い能力や才能を持っている人のことを「ギフテッド」と呼んだりもします。

要するに、発達障害は脳の発達過程に伴う困難さを抱える状態、知的障害は知能の発達が低い状態で、ともに学習や社会的スキルの獲得などで困難を抱えることがあります。

一人ひとり、その程度や得意・不得意も異なるため、医療・福祉・教育の専門家などが協力しながら最適なサポートを見つけることが重要です。

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