「だんだん」

ドアをバタン!と強く閉めたり、とても大きな声で歌を歌ったりする子がいます。その子に「もう少し弱く」と伝えると、次は慎重すぎるほどそっとドアを閉めたり、聞こえないほどの小さな声で歌ったりすることがあります。

遊びの中でも、とても気に入って遊んでいたかと思いきや、ふとしたきっかけで「もうやりたくない!」となることがあります。

日常の動作や運動、気持ち面での調整が難しい子には、ぜひ「だんだん」という感覚を身につけてほしいです。「徐々に、少しずつ、○○する」という感覚です。

この感覚が育っていないと、0か100か、白か黒かというように、物事を考える際に両極端になっていまいます。そうなると、気持ちのコントロールが難しかったり、少しつまずいただけですぐに諦めてしまったり…。対人関係でも程よい距離感を掴むのが難しいなど、様々な面で困難が生じます。

こうしたことから、情緒面・対人面がうまくいくためには、日常の動作や運動における「だんだん=程よさ=ちょうど良い」という中間の部分を作ることが大切です。

「だんだん」の感覚を育てる遊びとして、以下のものが挙げられます。

・太鼓を少しずつ大きな音で叩いたり、だんだん速く叩く

・ぬいぐるみやおもちゃなどを大きい順に並べる

・自分の出す声の大きさや高さを変えてみる

・身体を伸ばしたり、縮めたりする(もっと大きく/小さく)

「だんだん=中間」は、子どもの表現を柔らかくすることに役立ち、それこそが子どもの対人・情緒・運動面の育ちに大きくプラスの役割を果たすのです。

「だんだん」の感覚を育てられるような遊びも取り入れながら、これからも子どもたちに関わっていきたいです。

↓こちらの書籍を参考にしました。

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